恋をしたので、トリスタンに入った。
幻霊の神域~闇~(ウイズ×2のパーティと属性違いナイト,DMM)
すべてのイベント配信が終了し、やっときついレイドイベントから解放されましたので、
これでひととおり全属性のラグナロクを自分のペースで周回できる様になりました。
最後のレイドイベントが光攻撃+闇防御でしたので、あまり構成を変更せずに済む
闇属性のバアルから始めてみましょう。
参考:「」(昨年6月の記事)
参考:「」(今年4月の記事)
(クレリック)
残念ながら光属性のクレリックはHRシロロかHRショーンの2名のみで、少々無理が
ありますので、自分がクレリックになります。
手持ち用はHRショーンの解放武器です。全体ヒールではなく有効範囲に
限りがあるエリアヒールですが、それでも充分に役立ってくれます。
ジャスティスアローのところはラファエル武器のものよりリキャストタイムが
若干短く威力が大きめのビーストウォリア武器のバトルスキルを参照して
います。(ビーストライトLV5/LV90)
・なければ、初心者用に配布されたゴールド武器でもかまいません。
(パーティ構成)
前回のレイドイベントのときのウイズ×2の構成を変えず、弓兵(遠隔モンク)の
SSRトリスタンのところを突属性のSSRパッチクと入れ替えています。
# ナイトとクレリックに関しては、属性違いであっても結構役立つことがあります。
(地獄級)
オート、バランス、奥義の使用は一切なしでクリアできます。
・ボーナススロットの整備不足で火力が不足する場合は、奥義を使用して補いましょう。
・それでも足りない場合は、気絶時は攻撃重視、暴走時は防御重視に切り替えましょう。
・いままでのアラクネ系のボス共通で、お供が出現したら、いち早く倒すことがミソです。
このため、SSRサクラの様にコストの低い全体攻撃が使えると、だいぶ楽が出来ます。
(ボーナススロットの状態)
レイド報酬でいただいたUR武器が6本、SSRトリスタンの解放武器が
6本、SSRパリエルの解放武器は半分の3本に減ってしまいました。
(ボーナススロットの効果)
レイド報酬のUR武器のおかげで、「属性攻撃+」は2,000に近づいてきました。
今年に入ってからのウイズ有利の傾向を受けてなのか、仕様が固まっていないのか、
SSRトリスタンの解放武器のオートスキルは「ちから+」ではなく「かしこさ+」です。
そのおかげで、「かしこさ+」が若干増加、「ちから+」は若干減少しています。
まぁ、武器の本数相当ではあるのですが、これでだいぶウイズ寄りになりました。
(以上)
人のトリスタンを笑うな
(2014年日本武道館 「Rondo Of Nightmare」悪夢のロンド Romi-Metal16才の春)
それぞれの部屋で用意されていた晩餐の衣装は現代風にアレンジされたドレスで、ロミは黒をマリアは白を基調としたお揃いのミニのフェアリーテイル付きドレス、マリアはメーヴ女王から授かったティアラを頭の上にのせている。真梨花とキャサリン・ロバーツは背中の露出が大人っぽいロングドレスだった。
ゲストハウスの玄関ホールに下りると、外には出ずに螺旋階段を下りて地下に案内され、そこからトンネルのような通路に誘導された。道幅は3メートル高さも同じくらいあり、古い地下道にしては狭苦しさを感じることはなかった。黒服の執事に黙々と案内されて、ロミたちは通路を進んだ。トンネルの中は淡いピンクの灯りに包まれており、等間隔に小さな額縁で表装した、陶板画に複製された女性の肖像画が飾られていた。
エリザベス・ウッドウィル、 アン・ブーリン王妃
マリアがひとつひとつ名前を読み上げると、真梨花とキャサリンが解説をしてくれた。
「エリザベス・ウッドウィル、チューダー王朝の始祖と呼ばれるエリザベス・オブ・ヨーク王妃、ヘンリー7世の奥様のお母さまね、物凄い美女だと言われた人、ああ次の美女は1000日のアン、映画や舞台でも有名よね、エリザベス1世のお母さんなのだけど、彼女を産んですぐ死んでしまったのよ可哀そうに」と、真梨花が説明した。
ジェーン・グレイ王妃 メアリー1世女王 エリザベス1世女王
「そしてジェーン・グレイ、この方は9日間の女王と呼ばれた人、1000日のアンもジェーン・グレイも、このロンドン塔で処刑されてしまったのね、中世の王家とは実に残酷なことをするものだわ。次はメアリー1世、有名な”ブラディ-・メアリ-”ね、そしてエリザベス1世はロミも知っているでしょ、それにしても美しい人ばかりだわ」科学者大使はまるで少女に戻ったように語った。
慣れないハイヒールを履いているロミは、みんなゆっくり進んでくれてうれしいと思っていた。
「ええ、言われてみれば、歴史の本で読んだことのある方たちばかりだわ」
「アン・ブーリン、1000日のアンはマリア、あなたにそっくりね」真梨花が言った。
「そうね、髪を染めたらそっくりだと思うわ、ティアラも似ている」ロミもよく似ていると思った。
「ところでロミ、どう、まだ妖しい気配は感じない?」
「ええ、何も感じません、やっぱり守っている人がいるような気がします、ミス・ロバーツ」
ロミの言葉を聞いて、トンネルの出口の手前で、キャサリン・ロバーツは足を止めて言った。
「ロミ、こうして並んでいると私たちは親子ほど年が離れて見えるけど、私はあなたと同じ33年9月の生まれなのよ、どうかもう敬語は使わないでほしいわ、キャサリンと呼んでちょうだい、みんなもね」
ロミは、事故でサイボーグとなってから40年間成長が止まっていた。三嶺で人間に戻り、ニューヨークに戻って、サイボーグ部品を取り除く手術を受けて、完全な人間に戻ってからまだ3ヶ月、知らない人が見れば17才の少女に見えるだろう。
「わかったわキャサリン」そう言ってロミは笑顔で、長身のキャサリンのウエストを抱いた。
案内してきたゲストハウスの執事がノックすると、扉は内側に開いた。
中に入ると、奥にエレベーターのドアが開いていた、ロミたち5人と執事の合わせて6人が乗ってもまだ余裕があり、高い建物なのかしらとロミは思ったが、目的の階には直ぐに到着した。
エレベーターを出ると、廊下で長身の衛兵たちが出迎えて、ロミたちに流麗な素早い敬礼をした、執事は黙って頷き、胸を張って彼らの前を歩き、また向かいのドアをノックした。
「どうぞお入りください」女性の声が聞こえて、重い木製のドアはゆっくりと開かれた。
キャサリンとフレッドは驚いた、先にメアリー王女がそこにいて、ロミと自分たちを待っていてくれたのだ、王室の習慣ではあり得ないことである。
「よく来てくれましたロミ、マリアそしてケネディ家の皆さん」
キャサリンとフレッドは緊張して固くなっていたが、こういったことに慣れていないロミとマリアは笑顔で応えた。「お招きありがとうございます」二人は声をそろえて言った。
すると、王女はマリアを抱いて左右の頬にあいさつのキスをした。
「マリア・メ―ヴお会いしたかったわ」王女はマリアの姓をメーヴと言った。
そしてロミを見た、まるで愛しい人を見るような目で、少し恥ずかしそうにロミを見て言った。
「ロミ、覚えているかしら、ウエストミンスターで一緒に戦ったメアリーよ」
ロミは少し戸惑った、ウエストミンスター、なんて懐かしい響き、その言葉と共に当時の出来事を思い出してきた。
「ああ、覚えています、あなたはあのときのメアリー、王女様だったのですね」
王女はロミを抱きしめた、ロミも王女を抱き応えた。
「ロミ、あなたはまったく変わらないわね、私はこんなおばさんになってしまったというのに」
ロミが初めてロンドンへ来たのはもう40年近く前、トリスタン・デ・クーニャでアンドロメダと出会い、最初の試練としてトニーと二人でこのロンドンを訪れ、あのとき一緒に戦ったガートルードもエスタもみんなまだ10代の少女だった。そしてウエストミンスター寺院で孤軍奮闘していたメアリー、霊能力を持つ赤いほっぺの可愛い少女、メアリーを守って、広場に溢れるほどの中世から近代の大勢の詩人たちの魂を癒し、慰めたことを思い出していた。
「ごめんなさい、うれしくて少し取り乱しまいました、皆さんお許しください」
王女は笑顔のままでそう言って、後ろに並んでいる王女たちを紹介した。
ブロンドの長い髪を編み込み、よく見るとマリアの載せているティアラとそっくりなティアラをその髪に乗せている、ローティーンの美しい少女が二人、少し恥ずかしそうに挨拶をしてくれた。
ロバーツ大使とロミたち合わせて5人のゲストと、女主人メアリー王女と美しい二人の少王女、それにご主人のウイリアム卿が席に着き、食事は正式な晩餐として始まり、私語をすることもなく静かに、少し堅苦しくもあるようだが、お互い
の沈黙を共有しながら進んでいった。
ロミは、メアリー王女の背後の窓の向こうに、月光に浮かんだホワイトタワーの尖塔に、不気味な気配を感じ始めていたが、柔らかな表情を見せたまま、優雅にナイフとフォークを動かした。デザートが運ばれてくると、メアリー王女はロミの眼を見た、そして声を出さずに思念を使ってロミたちに語り始めた。それはまるで、魔物に会話を盗まれないように、繊細に注意を払い、警戒している天使たちのようだ。
次項 Ⅲ-7につづく