サクッと火花
紅月(蓮巳敬人・鬼龍紅郎・神崎颯馬) 敬人)夜霧 三日月 洋燈-らんぷ-が灯り
紅郎)忍び迫るは 悪しき影
敬人)招かれざるものよ
颯馬)我らが御相手だ
紅郎)帰るべき場所へと
敬人・紅郎)誘おう 颯馬)忠義の鋼を 刃-やいば-に鍛えた
紅郎)正義の鬼の出番なり颯馬)たとえ朽ち果てるとも 誓いは永遠-とわ-
敬人)不惜身命 なおれ
All)いざ勝負 All)ぶつかり咲く火花を せめてもの餞に
しかとその目におさめよ
誰がために生きるか 迷いなき血盟の同志-とも-よ
愛しき者守り抜くぞ 勝利を我らに
紅郎)鎬
颯馬)削り
敬人)舞い踊る雅
紅郎)悪を
敬人)捌く
All)剣戟の舞 紅郎)紅き 三日月 剣となり
颯馬)覚悟なされよ あぶれ者
敬人)蔓延る闇あらば
颯馬)必ず光あり
紅郎)貴様には敗北が
敬人)相応しい 紅郎)一手の迷いも 一糸の乱れも
敬人)正義の前に 愚問なり 颯馬)道は一筋 絆の道筋を
敬人)天地神明 懸けて
All)いざ参る 颯馬)時の流れは 常に清き海へ
敬人)盛者必衰 それが
All)世のさだめ All)月夜に咲く火花の なんと美しいことか
しかと焼き付けるがいい
他人-ひと-のために生きれぬ 哀れなる道化に天誅を
愛しき街守ってみせる 勝利を我らに
紅郎)鎬
颯馬)削り
敬人)舞い踊る雅
紅郎)悪を
敬人)捌く
All)剣戟の舞
火花 いのち、ふくらまそう
欅さんの幹が一瞬だけ眩い光に包まれたその光の中から誰か出てきた 「緋~ちゃんが迎えに来たよ」かずしゃんがニッコリ笑って欅さんを指さした もの凄く大きな袋を提げた笑顔の緋~ちゃんが現れた ほえ? 木の中から出てきた? 「こんにちは さとし君、お迎えに上りました」ピカピカの笑顔でおいらの方に近づいて来る 欅さんが光ってる ・・・ ひ~ちゃんより欅さん 「こんにちは ・・・ ひ~ちゃん」お返事が小さくなっちゃった 「さとし君、木が光るの初めて見たの?」かずしゃんが優しい顔でおいらの顔を覗き込む おいら何度も頷いた 「はじめちぇ ・・・ このまえは ・・・ あお ちょ あか のひかりが まぶちくて おめめ、ちゅむっちゃの ・・・ だからおぼえちぇないの ・・・」 「そっか 蒼ちゃんのオーラは世界一だから仕方ないか」 「しぇかいいち?」 「そうだよ、どの世界の中でも一番だよ 妖精さんの世界で蒼ちゃん以上の光を見たことある? お日様は別にしてね」 お日様以外? ・・・ お月様、お星さまは柔らかい光なの女神さまは ・・・ あおちゃんほど光らない ・・・お兄ちゃんはふんわりさんだから ・・・ 「ないかもちんない ・・・」 「難しい話?」ひ~ちゃんがオイラに向かって腕でを伸ばしてきた 「早かったですね?それに凄い荷物だ! もう少しゆっくりでも良かったのに」かずしゃんが、お口を尖らせてる 「そう?カズさんに迷惑掛けられないと思ってね」ひ~ちゃんが、クスクス笑う 「まさか、こんなに似てるとは思いませんでした だから、あの人が行けって言ったんですね」 「カズさんを驚かせたかったんだ ・・・アハハ あの人、意外に茶目っ気があるから」 「お言葉を返すようですが あの人は昔から茶目っ気ある人ですが」 ひ~ちゃんとかずしゃん 火花が散ってる ・・・なんじぇ? 「けんかちちゃだめなの ・・・ 『めっ』なの ・・・」おいら二人の顔を交互に見た 「「喧嘩なんかしてないよ」」2人が同時に同じ言葉 その後、ニッコリ笑ってくれる 「人の想いに敏感な所まで ・・・ さとしにそっくりです」かずしゃんが小さい声で呟いた 「そんなに似てたんだ ・・・」 「さとし君はあの人よりも天真爛漫です まだ、純真無垢だからですね」 「この子は純真無垢な子ども妖精だから ・・・ さて、さとし君を連れて帰るよ 蒼ちゃんは店に寄ると言ってた お父さんに話があるそうだ カズさんが戻るまで待ってるって言ってたから 早く帰ってあげて」 かずしゃんがおいらをひ~ちゃんの腕の中にひ~ちゃんは右手に大きな荷物を持って左手でオイラを抱っこした おいら、赤ちゃんじゃないから飛べるのに 「言われなくても戻りますが 一つだけいいですか? カズさんは止めてください、カズで大丈夫です さとし君、気を付けて行ってくるんだよ 意地悪されたら、お兄ちゃん飛んでいくからね 蒼ちゃんと緋~ちゃんの言う事をよく聞いてね じゃあ 、気を付けて行ってらっしゃい」 おいらの頭を撫でて手を振ってくれる 「はい ・・・ かずしゃん ・・・ あいにきちぇね いっちぇきまちゅ ・・・」おいらも大きく手を振った かずしゃんは、欅さんから少しだけ離れた所からおいら達を見送ってくれてる おいらを抱っこしてるひ~ちゃんお荷物多くて大変そう ・・・ 「ひ~ちゃん ・・・ ひとりでとべるよ?」 「抱っこされてるのは嫌い?」 「しょうじゃない、ひ~ちゃん、いっぱいにもちゅもっちぇる しゅれなのに、おいらをだっこちてるから おもいでちょ? 」 「アハハ ・・・ 重くないよ さとし君はふんわりして軽いから それに抱っこには理由があるんだよ この光の道は特別だから お兄ちゃんのオーラに包まないと通れないんだ だから抱っこしないと行けないんだよ 蒼ちゃんなら、どこか触れてるだけで大丈夫なんだけどね それでは、さとし君をエルフの国にご案内いたします」 お兄ちゃんが、お目眼をキラキラさせてニッコリと笑った 「よろちくおねがいちまちゅ」 お兄ちゃんは光ってる欅さんの中に入っていく思わず目を閉じてギュッとしがみ付いた すごいスピードで体が流されていくみたい光の中は温かくて ・・・ 凄く心地いいの ・・・眩い光がゆっくりと光をおとしていく 「さとし君、着いたよ」ひ~ちゃんの声で目を開けた そこは沢山の花が咲いてる女神さまのお庭よりすごいの!とってもいい匂いがするお庭 <続きます>