火花を通販超アウトレット価格でお届け、各商品の特徴やリスク、使い勝手をプロのコメントとあわせて紹介します。
先日、財布を落としてしまいまして。
僕は普段、「小銭入れ」と「折り畳みの財布」の2つを使っているのですが、
朝、事務所に行こうとして鞄に財布を入れようとしたら、折り畳みの財布の方が見つからないんです。
そして、落としたときというのは不思議と予感があるもので、部屋の中を探しながらも
(たぶん、昨日のアレだな)
と震え上がることになりました。
深夜に近所の24時間営業のスーパーに行ったのですが、着替えるのが面倒だったのでスウェットのまま外に出たのですが、スウェットの浅いポケットに携帯と小銭入れと折り畳み財布とキーケース全部ぶち込んでいたんです。
会計のときは財布を持っていたので、帰り道でポケットから落ちてしまったのでしょう。
部屋じゅう探しても見つからなかったので、スーパーまでの道のりを調べ、スーパーの店員さんにも落し物がなかったか聞いたのですが見つかっていないと言われました。
この時点で、100%落としたことが確定したわけですが、
――ちなみに、この状況において凡百の人間であればオロオロして 「なんで昨日家出るときスウェットを着替えなかったんだ!」 などと頭をかきむしることになると思うんですけど、
僕は、ほら、「夢をかなえるゾウ」や「人生はニャンとかなる!」でも分かるとおり日本一、偉人伝を知っている男じゃないですか。
ゆえに、こうした思いがけない逆境においても脳内コンピューターが即座に次の名言を叩き出してきましたよね。
「最悪を想定して行動せよ」
こうして、「もう少し待ったら財布が出てくるかもしれない」だとか、とりあえず警察に届いていないか確認してから考えようなどとはせず、すぐさまカード会社と銀行に電話をしました。
「なんで昨日家出るときスウェットを着替えなかったんだ!」と頭をかきむしりながら、です。
――自分、偉人伝知ってるだけで、偉人じゃないんで。メンタルは凡百なんで。偉人の皮をかぶった凡百なんで。その意味ではむしろ普通の凡百よりたち悪いんで。
というわけで、「せめて落とすなら小銭入れの方だろーが!」と愚痴りながら、電話口に出た銀行員に「急いでるんで!」とか若干イライラをぶつける小者感も出しながら、財布に入っていたクレジットカードとキャッシュカード全部止め、がっくりと肩を落とし、とぼとぼと歩いて近くの警察署に行き、紛失届を出したのでした。
ちなみに、僕、半年前に小銭入れの方も落としてるんですよね。
ただ、そのときは100%出てくると思っていたんですよ。
その理由は、ここで改めて言うまでもなく、皆さんもご存知だと思うんですけど、僕、日ごろの行いが良すぎるじゃないですか。
徳(とく)の積み方がすごいことになってるじゃないですか。
もう、完全に僕の中で、徳のキャリーオーバーが発生してたんですよね。
小銭入れが出てきたとて、ですから。出てきたとて、積み上がった徳からしたらATMの手数料分くらいの徳の引き出しでしかないわけですから、これは出てくるだろうと、出てきてしかるべきだろうと思って悠々と構えていたところ、
あれから半年間、音沙汰ない状態が続いてますからね。
どうやら「徳」ってそういうシステムじゃないらしいですね。
この前なんて、家に戻ったら鞄にでっかいカミキリムシみたいなやつがひっついてて、(徳、徳……)と思いながらテッシュにくるんで1階に降りて近くの緑の多い場所まで連れていったんですけど、あいつに関しては、全然ベランダから放り投げる形で良かったみたいですね。
そういえば、ちょっと話は逸れますが、この前、事務所にいる漫画家の坂野と歩いていて、
僕が手に持っていたゴミを坂野が「捨てておきます」とさっと持っていったのに対して
「お前、今、徳、積んだな」
と言ったのですが、その瞬間、僕も猛烈に徳を積みたくなり、坂野が持っていったゴミを奪い返し
「そうは言っても、自分のゴミは自分で処理することを大事にする、そこに上下関係はない、ということを実践するという意味でこれは徳を積んだことになる」
すると坂野が
「――という水野さんの負担を減らしたいので」
とさらに僕のゴミを奪い、
こうして一つのゴミを互いに奪い合うことで無限に徳を積み続けるという
スーパーマリオの無限1UPみたいな徳の積み方を発見しました。
この方法に関しては徳界で特許申請中なので結果は追ってご報告していきたいと思いますが、
少し話がそれましたが、とにかく小銭入れですら出てきていない状況なわけですから、今回は入っているお金も多い折り畳み財布であり、
しかも、落とした時間が深夜2時ごろですからね。丑三つ時に財布拾う人間は魑魅魍魎の類ですから。
もう、間違いなく出てこないだろうと思い、ただ、かなり気に入っていた財布なんでまた同じの買わなきゃいけないなーと考えて相当ヘコンでたんですけど、
出てきたんです。
落としたあくる日、警察の人から電話がありまして。届いていますと。
そしてこのとき分かったのですが、人間、本当にうれしいことがあると、謙虚になるものですね。
このときは自分がこれまで積んできた徳のことは一切考えず、ただただ「有難い」と感謝することになりました。
しかも、警察署で財布を受け取ったところ、入っていたお金がまったく減っていなくて、完全に落とした状態そのままで届けられていたんです。
それでますます感動しまして、拾ってくれた人の電話番号にすぐさま電話をしたのですが(警察署で教えてもらえます)、拾ってくれた男性の人が電話口でこう言ったんです。
「すみません、届けるの少し遅れてしまって」
もう、どんだけ聖人なんだと。
これまで「徳、徳」言ってた自分が恥ずかしいと。あんたのが本当の「徳」なら、俺は「お徳用パック」だと。
そういうわけで、ぜひ直接聖人にお会いしてお礼をさせていただきたいということで後日お会いすることになりました。
そして約束の当日。菓子折りを持って緊張しながら待ち合わせ場所に向かいました。
このとき僕が考えていたのは、
(一体どんな方なんだろう)
ということでした。
電話口では丁寧な口調で話されていたのですが、拾った時間は深夜から明け方にかけてだと思われ、そんな時間に財布を拾う人が一体どんな人物なのか想像もつかなかったからです。
待ち合わせ場所に先に到着していたその男性は、50代くらいの優しい雰囲気の方でした。
僕はまずお礼を言い、菓子折りをお渡しし、財布に入っていたお金の半分を謝礼としてお
渡ししたいと言いました。
その方は「そんなにもらえません」とおっしゃったのですが、僕としては財布が出てくることはあきらめていたから本当に感動したということと、届けてくれたことにお金をお渡しできるのはうれしいことだと言い、受け取ってもらいました。
もう、ここは、徳と徳のせめぎ合いでしたよね。徳界の宮本武蔵と佐々木小次郎の徳の剣先が触れ合って火花を散らしておりました。
というわけで、財布も出てきたし、拾っていただいたその方にも感謝できたし本当に素晴らしいことずくめだったのですが、ふと、その方が普段何をしているのか聞いてみたところ、
西新橋でカウンターバーの店主をされているということでした。 それで僕が財布を落としたスーパーが家の帰り道であり、拾ってくれたそうなのです。
それを聞いて「なるほど」と合点がいきました。
深夜にどんな人が拾ってくれたのだろうと疑問に思っていたのですが、バーの店主であれば財布を拾って届けてくれる人柄も大いにあり得るでしょう。
そして、僕も西新橋にかなり長く住んでいるので「そのバーはどの場所にあるんですか?」と聞いて「あ、あそこの路地ですね!」などと盛り上がり、「今度行きますのでお店の名前教えてください」と聞いたところその人は言いました。
「カオスです。」
は?
聞き間違いと思い、「すみません、もう一度教えてもらっていいですか?」と聞いたところ、その人は言いました。
「カオスです。」
いやいやいやいや、その店名はないだろ!
深夜に財布を拾って一円もネコババせずに届けてくれるような人がやってるバーの名前なんだから、
オネスティ(正直さ)とか
アクア(水)とか
とまり木とか、
平和や愛を連想させるお店の名前であってしかるべきなのに、
カオスて
それ、バーっていうより
ハプニングバーの名前じゃねえか。
ちなみに、俺の財布に入ってた金額10万3千円だからね。
警察署の人も驚いてたからね。「結構入ってたねー。出てきて良かったねー」って。
その財布に一切手をつけず、しかも「届けるのが遅れてすみません」って謝ってくる人のバーの名前が
カオスて
もはやこの状況がカオスですわ。
というわけで、僕は呆然としながら、「これから出勤なので」と去っていくカオスの店主の後姿を見送ることになったのですが――
もしあなたが西新橋で「カオス」という名前のバーを見かけたらぜひ入ってみてください。
店名こそ「カオス」ですが、店長の「カインドネス」は、間違いなくあなたを癒してくれると思いますので。
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仕事のストレスが笑いに変わる! サラリーマン大喜利
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本当に洒落にならない火花
ホンダのOHVエンジンを搭載した発電機、というかエンジンウェルダー(溶接機)のエンジンが掛からないというので修理を試みています。 その道のプロにちらっと見てもらい、謎の配線の正体やらなんやら色々アドバイスを頂いてから作業スタート。 とりあえずプラグがスパークするところまでは点検したのですがどうしてもエンジンがうんともすんとも言わない。どうも燃料がきていない様子なのでキャブかも。エンジンの三大要素といえば良い混合気、良い圧縮、良い火花と相場が決まっています。点火と圧縮はとりあえずありそうですが、はたしてキャブがダメなのか吸気がダメなのか。でもどちらにしても今回一通りメンテナンスしておかないとどうにもならないな感じなので片っ端からばらしてみることにしました。 まずエンジンオイルの具合を見てみようとオイルレベルゲージを緩めた瞬間。 中から黒い液体が突然溢れ出してきました。まさかガソリンが混入してエンジンオイルが希釈されている?それにしては臭いはしないし、キャップを緩めただけで溢れ出してくるなんてあまりにも量が多すぎです。 ほんの一部を保管してみました。んで何を試してみたかというと燃焼チェックです(笑) コンクリートの上にこの黒い液体をぶちまけて、ガスバーナーの煉獄の炎に晒してみました。 燃えているのはガスバーナーの生ガスで、黒い液体自体はどれだけ加熱しても煙さえ出てきません。 このあとも執拗に炙りましたが、結局乾燥してしまいました。つまりこの謎の黒い液体はエンジンオイルと混ざって汚れたただの水?でも何でこんなにクランクケースの中にびっちりと溜まっていたのか謎過ぎます。どちらにしてもオイルは交換です。 反対側にもドレンボルトが付いていたのでそちらからも抜いてみました。それにしてもオイル汚れだかなんだかわからない汚れがすごいです。点検、修理と清掃はほぼイコールです。自動車でもまずエンジンルームをピカピカにしないと気が済まない性分なので、もうこの際ですから錆とかも全部やっつけることにします。 エアクリーナーを外してみたところです。うーん・・・見た感じそんなに汚れていないみたいですがとにかくどんどん外します。 スロットル部分の錆があまりにも酷すぎる。まあこれはあとでなんとかするとして。 エアクリーナーの裏蓋。うーん・・・・これ一度業者にキャブ清掃してもらったけど結局ダメだったって話だったのですが、本当にその業者点検したの?ていうかこういう機械モノは、変な業者とか古物屋に見せると直りそうなものでも「直らない」と言って引き取り、直して転売しようとすることもあるので要注意です。 エアクリーナーの内側。これ自体は交換してあったのか、意外と綺麗でした。でも内側から圧縮空気を吹き付けて清掃します。 埃は出てきましたが、別にたいしたことはないレベルです。エアクリーナーが原因でエンジンが掛からないというわけではなさそうです。 ちなみに近所の半ノラにゃんこ販売中です。避妊手術済み一匹3万円?(笑) キャブを外すためにはスロットルも外さないといけません。なのでこのもんのすごいスロットル周りを全部外して、そのあと大きな錆をベルトサンダーで落としました。 ここまで落としたけれどまだ頑張って、 こんな感じにしてから。 細かい錆は「サビ転換剤」を使い赤錆から黒錆びに化学反応で変化させて錆びの進行を止めます。 この黒い部分が目に見えないレベルで錆びていた部分です。こうやってケミカルでサビ止めしておかないとまたすぐ錆びてしまいます。 ついでにマフラーの遮熱板も外そうと試みましたが、4箇所止まっているこのネジが緩みません。仕方がないので超高性能潤滑剤ラスペネをスプレーして一晩おいておきました。 そんななか依頼主から新情報が入ってきました。「タンクのところに燃料フィルターが付いているのでそれが詰まっているのかも」 ならやはり燃料タンクも外さないといけないでしょう。 キャブと燃料タンクを繋いでいホースを引っこ抜くとタンクに入れたガソリンがどばどばと流れてきました。・・・つまりフィルターは詰まっていない可能性が大です。が、汚れているのは容易に想像できるのでやっぱり外して清掃することにします。 キャブと燃料タンクの間のフューエルホースを外すために、タンクの手前のリコイルスターターのカバーも分解します。一応プラグの火花は飛んでいるのでフライホイールを外したりポイントのギャップ調整する必要はなさそうですが、どうせなので清掃しておくのが遠回りのように見えて実は正解だったり? リコイルスターターのカバーは結構錆びてました。要防錆です。 ここまで分解して、やっとタンクが正規の手順で外せます。 燃料タンクを外しました。 ガソリンタンクの中を覗くと例の燃料フィルターを発見しました。ていうかタンクの中も、謎の汚れがひどいです。これは清掃しないと・・・ これは・・錆?ヘドロ?正体はよくわかりませんがとにかく可能な限りタンクの中も綺麗にします。そして清掃後は、ガソリンを抜いた状態で放置するとすぐ錆びるのでクレ55-6的な防錆スプレーを噴いておきます。タンクを組み付けるときにガソリンで脱脂してやるので問題ありません。 これがガソリンタンクの裏側に付いている、例の燃料フィルターです。ホースを外して12ミリのソケットで外します。 清掃後。あまり汚れてはいませんでした。ちなみにこの部分にはOリングが入っているので無くさないように要注意です。 そんなにひどい状態でもなかったのですが、どうせもう分解する機会も無いと思うので燃料ホースも新しいものと交換することにします。 お約束のコルゲートチューブでホースを保護します。 そんなこんなをしているうちに、マフラーの遮熱板がようやく外れました。こいつもサビサビなのでベルトサンダーにて錆を落とし、そのあとケミカル防錆剤を吹いて赤錆を黒錆に転換します。 一生懸命サビを落としたつもりなのですが、やはりケミカルを使ってみるとあちこち化学反応を起こして真っ黒になります。 とりあえず一旦ここまで。道程は長く険しい。ていうかエンジンが掛からない原因がキャブではなくてバルブとかだったらどうしましょう(笑)